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簿記の種類

1⃣簿記とは

簿記(ぼき)とは、帳簿記録、帳簿に記録することをいいます。

家計簿に記録することも立派な簿記なのです。(単式簿記といいます)

家計簿は別として、企業で行われる簿記の目的は何でしょう?

簿記の最終目的は、一定期間(会計期間といい通常1年です)の利益(儲け)又は損失を計算することです。

簿記は、商業簿記と工業簿記の二つに分類することができます。

2⃣商業簿記

商業簿記は、その名が示すように商業で使われる簿記をいいます。

ここで商業とは、完成品(商品)を仕入れて外部に販売することをいいます。

例えば、100円で仕入た商品を120円で販売して20円の利益を得るわけです。

このとき100円を売上原価といい、20円を売上総利益といいます。

 

「商業簿記で作成する損益計算書」

売上高

売上原価

 期首商品棚卸高

 当期商品仕入高

 合計

 期末商品棚卸高

売上総利益

販売費及び一般管理費

営業利益

3⃣工業簿記

工業簿記は、工業で使われる簿記をいいます。

工業では、商業と異なり、材料を仕入れて製品を製造してそれを外部に販売します。

1個100円で製造した製品を1個120円で販売すれば20円の利益を得ることになります。

今「1個100円で製造」と言いましたが、この100円のことを製品製造原価といいます。製品製造原価の計算の方法(「原価計算」といいます)も含めることが多いが、工業簿記と原価計算は密接な関係にあるからです。

 

「工業簿記で作成する製造原価明細書(報告書)例」

材料費

 期首材料棚卸高

 当期材料仕入高

 合計

 期末材料棚卸高

労務費

経費

  当期製造費用

  期首仕掛品原価

  合計

  期末仕掛品原価

  当期製品製造原価

 

「工業簿記で作成する損益計算書」

売上高

売上原価

 期首製品棚卸高

 当期製品製造原価

 合計

 期末製品棚卸高

売上総利益

販売費及び一般管理費

営業利益

4⃣簿記学習のポイント

簿記学習は「仕訳に始まり仕訳に終わる」といわれています。

仕訳(しわけ)とは、堀江簿記塾流に説明すると、「日本語を"簿記語”に翻訳すること」です。

例えば、「商品100円を現金で売りました」という日本語を簿記語に翻訳すると

「(現金)100 (売上)100」

という具合です。

この仕訳を早く正確にできるようになることが簿記学習のポイントです。